本間 義啓
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プロフィール
氏名
本間 義啓
よみがな
ほんま よしひろ
職名
准教授
担当科目
哲学、倫理学、公共哲学、地域社会共生論、専門演習、卒業研究
担当科目紹介
親と子、教員と学生、男性と女性、医師と患者、「健常者」と「障害者」、マジョリティとマイノリティ、「知」を持つ者と持たぬ者・・・。様々な人間関係のなかで多様な仕方で作用する権力を、ミシェル・フーコーは「権力装置」という概念をとおして考えようとした。「装置」とは、ある戦略のもとに人々の言動を統制するものであり、多様で複合的な要素によって構成される。行政、司法などの様々な制度や実践、無数の社会的慣習や暗黙のルール、科学や哲学や倫理の諸々の言説、そして、それらに従ったり、反抗したりする人間の様々な言動などが、「装置」という概念を用いてフーコーが分析しようとしたものである。本演習の狙いは、フーコーの装置概念を用いて排除や迫害について考察することにある。どのような「知」が、ある人々を社会から排除すべき対象として構築し、いかなる言説がその排除を正当化していったのか。そうした言説が生産される背後には、人々のどのような願望や恐れがあったのか。いかなる「装置」が、ある人たちを貶め、その生を惨めなものとして生きさせてきたのか。こうした人々を包摂する必要を説く言説、共生や多様性等のスローガンのもとに展開される言説は、今日においていかなる「権力装置」を作り出しているのか。フーコーやロゴザンスキーといった哲学者たちの仕事を参照しながら、排除や抑圧等の現象を作り出す「装置」のあり方や、排除された人々を包摂する「装置」のあり方を考えていく。
専門分野
フランス現代思想、倫理学
現在の研究テーマ
哲学および精神分析における聴声経験の分析
主要研究業績
L’Auto-détermination par la Loi : le sujet, la voix, le temps selon l’éthique kantienne, L’Harmattan, 2021
« Renaître au monde : la phénoménologie du restant de Jacob Rogozinski », Considérations phénoménologiques sur le monde —— entre théories et pratiques, Coordination éditoriale de Jean Leclercq, Paula Lorelle, Presses universitaires de Louvain, 2020
学位
哲学博士
所属学会
日本ミシェル・アンリ哲学会、日本哲学会、成城大学フランス語フランス文化研究会、日本現象学会、日仏哲学会、実存思想協会