釧路公立大学

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修学支援金の給付に寄せて-学長メッセージ

修学支援金の給付に寄せて-学長メッセージ

 
 学生の皆さんへ
 
 新型コロナウィルスの感染拡大はようやく収まりかけていますが、いつ第2波、第3波が襲ってくるか分からない不安な状態が続いてます。経済活動の自粛で、地域経済は青息吐息の状態です。皆さんの生活を支えるアルバイトも全く行えなかったり、十分な機会を確保できなかったりで、大変辛い思いをされている学生がいることも承知しています。
  大学は、皆さんのこうした状況を支援すべく、大学独自の修学支援を行うこととしました。その詳細は、別に発表した通りです。国は、経済的に困窮した学生を支援する「学生支援緊急給付金給付事業」を決めましたが、残念ながら、これは多くの学生が給付対象になるものではありません。本学の修学支援制度は、全学生に対して支給するもので、公平性という点で、国の施策を補う優れた制度設計になっています。皆さんの生活と学習環境が、この支給によって少しでも改善されることを期待しています。
 さて、大学の講義も非対面ですが、2週間前から始めることができました。一部の講義では、双方向の遠隔講義(非対面講義)も行われていますが、大学としてこれを全面的に行う状況にはありません。すべての学生が、双方向の遠隔講義に対応できる通信環境を持っている訳ではないからです。
 6月からは非対面講義を原則としながらも、少人数の講義や演習、語学を中心に対面講義が行われることになります。社会的距離をとり、換気に十分注意して行いますが、皆さんも感染予防に注意して受講して下さい。対面講義に移行した科目でも非対面講義も並行して行いますから、学生の皆さんは、非対面講義を継続することもできます。
  課外活動もまだ制限が残りますが、認めることとしました。課外活動が感染のクラスター源にならないように周到な計画と注意のもとで活動を再開して下さい。新しい事態への対応は、若い皆さんの方にこそ創意工夫の力があるものと信頼しています。大学も注意深く皆さんの活動を見守っていきたいと思います。
  経済活動の自粛要請が解かれると、アルバイトの求人も徐々に増加してくるでしょう。しかし、皆さんの主なアルバイト先である接客業は、コロナ感染のリスクが高い業種です。自分を守るためにも、大学を守るためにも、地域を守るために皆さんの自覚ある注意深い行動が求められていることを忘れないで下さい。
 
  不安を抱えたまま生きる、これがこれからしばらくの日常になることを思うと、暗澹たる気持ちになります。希望に満ちた皆さんの4年間の一コマが、このような形で過ぎ去っていくのは悲しいことですが、歴史の転換点に立たされている、その経験を今しているのだとすれば、それは、皆さんの世代を特別な世代に押し上げることになるのかも知れません。皆さんに、深く、社会とその歴史を振り返る集団的な経験の機会が与えられているというものです。未来は、皆さんの構想力に開かれていることは間違いないでしょう。そのための学びを力強く始めて下さい。
 
令和2年5月27日
 
         釧路公立大学 学長 小路 行彦
 

最終更新日:2020年05月27日