本学教員が2019年度地域研究コンソーシアム賞登竜賞を受賞しました。
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入賞のお知らせ
- 地域研究コンソーシアム賞登竜賞を受賞
地域研究コンソーシアム(JCAS)において、本学教員が、2019年度地域研究コンソーシアム賞登竜賞を受賞しました。
- 受賞した教員
講師 中山 大将(担当教科:日本史、歴史学概論ほか)
- 受賞した著作
『サハリン残留日本人と戦後日本:樺太住民の境界地域史』(国際書院、2019年2月)
- 研究内容
本書では、公文書や支援団体資料、聞き取り調査などを用い、サハリン残留日本人の実態を歴史学の視点から明らかにするとともに、〈残留〉を〈戦争〉による一過性の悲劇としてではなく、〈国境と国民の時代〉である近現代において繰り返される〈境界変動〉に付随して発生する普遍的な現象であることを明らかにしました。
- 受賞の感想(中山講師)
本来、本書もその基になった研究も、サハリン残留日本人問題が生じなければ存在し得なかったものであり、受賞を単純に喜ぶことはできませんが、100をこえる地域研究関連の研究機関や学会などが集まった地域研究コンソーシアムからこのような賞をいただけたことで、これまで日本の人文社会科学ではほとんど顧みられてこなかったサハリン島に境界地域としての学術的意義があることが改めて証されたこと、そしてまたサハリン残留日本人問題や未来においても繰り返されるであろう〈境界変動〉と〈残留〉に少しでも多くの人に関心を持っていただくきっかけになるであろうことから、やはり喜ぶべきかと思っております。
私の研究に協力してくれた、当時者・支援者の皆様、研究仲間の皆様、元・現職場の皆様、そして家族親族に心より御礼を申し上げます。
写真1:中山講師 本学学内にて賞状と撮影
写真2:本学学長(右)と中山講師(左)